足るを知る
〜Aiko's Journey〜セドナ編

足るを知る〜Aiko's Journey〜セドナ編

Writer by Aiko Imai
(Yoga teacher)

セドナでは初めて民泊を利用し、ベルロックというボルテックスの1つのふもとにある家を選びました。立地がよかったのもありますが、その家のオーナーさんが何とヨガの先生でした。これは何かのご縁だわと即決でした。
ついてみると家はとても広くて清潔で最高の空間でした。
オーナーのヘジュンは韓国人で長くセドナに住んでいるとのこと。
彼女はとても親切で、観光のことだけでなく妹を心配するお姉ちゃんのように面倒を見てくれました。たよりなく見えたのだと思います。(実際は私より年下でした笑)

近くに買い物に行くとなると、詳しく地図を書いてくれたり、ベルロックにハイキングに行くとなるとおやつや凍らせた水を持たせてくれるくらい親切にしてくれました。

そのベルロックへは歩いては行けると聞いていましたが、実際30分はかかる距離です。
セドナの暑さは思っていた以上。灼熱の中30分歩くのはなかなか厳しいものがあります。
でもラッキーなことにヘジュンのヨガ教室に参加していた生徒さんたちが同じ方向だからと、乗せていってくれました。

ベルロックは4大ボルテックスの一つで、その名の通りベルのような形をしているのが特徴です。
男性の上向きのエネルギーが溢れている場所だそうです。

実際にその場所にいくと、内側から力が湧いてくるようなエネルギーを感じました。
私の内側の足りなかったところが、どんどん充電されて満たされていくような心地よさでした。

登り始めると、途中までは私のような初心者でも簡単に行くことができたのですが
途中から急に険しくなりました。遠くからみていると簡単そうに見えた斜面は、近くで見るとただただ命の危険を感じるほどの急斜面でした。

結局中腹あたりで、目一杯充電し、太陽礼拝をしたあと帰路につきました。
太陽礼拝できて最高に気持ちよかったのですが、それを上回る暑さで早めにギブアップしました。
帰り道がまたさらに灼熱でとてつもなく辛かったです。真夏に行くことはお勧めしません笑

ある日、ヘジュンに愛子の肌はどうしてそんなに乾燥しているのかときかれました。
私はもともと乾燥肌で、湿気の多い日本でも乾燥していたのにさらに湿度の低いアメリカでは日焼けのダメージもあり、さらなる乾燥に悩まされていました。

彼女は「そのままじゃダメ!今日はこれを使って!私も乾燥がひどかったけど、これを使ってよくなったから本当におすすめ!」
と自分の使っている化粧品を全部持ってきてくれました。
その数なんと9個笑!!!
洗顔後の一通りのスキンケアだけでそんなに使っているそうです。

実際使ってみると、化粧水がぐんぐん入ります。つけてもつけてもすぐ浸透する。
喉がひどく渇いているときのように入れても入れても足りないのです。
あまりの渇きっぷりに、ヘジュンがびっくりしていました(笑)
実際持っていた保湿をケチりながら使っていたことは自覚していました。

その時ヘジュンから言われた一言。
保湿はケチってはいけない。私たち世代はとくに!
美容大国韓国のヘジュンに言われると説得力しかありません。
彼女は片道1時間かけて、わざわざその化粧品を買いに連れて行ってくれました。
サロン専売の化粧品らしく、日本でも取り扱いがないそうです。
貧乏長旅にとっては清水の舞台からのダイブの出費でしたが、彼女の好意が本当に嬉しかったです。あ、さすがに9種類は買っていません笑 3種類にしましたよ。

どうやら私の肌も全然充電が足りていなかったようです。
足りていると思い込んでいたし、これ以上のことを欲するのは
今の私には欲ばりな気すらしていたのです。

アパリグラハ(不貪)という言葉があります。貪らないこと。
必要以上のことを欲張って求めすぎないようにという教えですが
知らず知らずのうちに、それにしばられていたような気がします。
十分に足りているのだから、これ以上求めてはいけない。
本当は全然足りていなかったにも関わらずです。

人と比べると自分が足りていないと思うことが多いかもしれませんが
その逆でこれ以上求めたらただの贅沢なのかもしれないと思うことも
同じようにあるはずです。

アパリグラハと同様の意味で、サントーシャという言葉があります。
知足、足るを知ることです。
自分にとってどこまでが十分で、どこからが貪るになるのか。
その真ん中がどこなのか、それを自分で知ることは難しいけれどすごく大事です。
他の人にとってちょうどいいことは、自分にとっては足りないかもしれないし、多すぎることだってありえます。自分の物差しを知ることが大事です。

節約必須の旅にでていると常にその見極めの連続です。
保湿もそうですが、食欲も物欲も睡眠欲もそうです。
これは本当に自分に必要か、贅沢をしていないか、ただの嗜好品でないか
問い続けながら旅しています。

足りてないことも、持ちすぎることもない状態。
正しく自分を満たすことは自分のためにも周りの大事な人のためにも必要です。
自分が満たされて初めて周りに対しての余裕がうまれます。
今自分が何を欲しているのか、どれくらい必要なのか、自分自身に耳を傾けてみてください。
そして必要な分はしっかりと潤してあげてくださいね。

私の旅はセドナからカリフォルニアへと乾燥地域が続きました。
セドナで買った化粧品たちのおかげでなんとか少しましになってきたような?気がしています。
でも、まだまだ肌も心もカラカラなので引き続き高保湿化粧品と旅で潤していきます!

Yoga in Sedona

行けそうなヨガスタジオが近くになくてスタジオへは行ってません。
その代わりに、オーナーのヘジュンが定期的に自宅で開催しているヨガクラスに参加させてもらいました。ご近所のおじいちゃんやおばあちゃんに混ざり、ヨガと長めの瞑想を体験しました。静かで穏やかな時間でした。

 

Yoga in California

RA YOGA

ロサンゼルスの少し南のあたりのヨガスタジオへいってきました。
スタジオも、周りのお店もおしゃれで可愛らしかったです。

 

今井愛子

Aiko Imai

神戸市出身

ヨガインストラクター

ISHTA YOGA RYT500

 

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