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〜Aiko's Journey〜NY編

〜Aiko's Journey〜NY編

Writer by Aiko Imai(Yoga teacher) 旅に出る前、何人かに言われました。 「こんな円安の時によく行くね」と。 そう、今時代は絶賛円安祭りです。 よほど貯金があるんだろうと思われたりもしましたが、全くです。我ながらまだ帰らずにすんでいることが不思議でしかないくらいの額で日本を飛び出しました(笑) さて、いざ外に出てみると本当に全てが高い。 円が安いのもありますが、それ以前にそもそもの物価が日本とは桁違いだったりします。 SNSでもよく見かけますが、ラーメン一杯3,000円、コーラ一本500円などは本当です。 最初はショッキングすぎましたが、だんだんと慣れてくるものです。お財布ではなく感覚だけが笑 なのでとにかく無駄使いしなくなり、本当にそれが必要なのか慎重に買い物をするようになりました。なんとなく買えるって、実は必要でないものを買っていたのかもしれません。そしていちいち円換算してしまうとビビって何もできなくなるので、それも途中からやめました。 そしたら翌月にカードの支払い見て白目を剥きました(涙) 中でも1番高かったのは、ニューヨークのホテルです。 移動に便利なマンハッタンでホテルを探すと、最低でも1泊3〜4万円するんです。決して高級なホテルでないのに。私が前回ニューヨークに来たのはコロナの前。その頃は一泊1万円ちょっとでもそこそこのホテルに泊まることができていました。それが4万とは、それこそ目を疑いました。2、3泊したら1ヶ月の家賃です(チーン) さすがにそんな贅沢はできないので、なんとか見つけた最低価格はそれでも1泊2万円。場所は悪くなく、むしろとても便利な場所です。そのホステルのビルの扉を開けるとすぐ階段でした。まさか5階まで巨大な荷物を抱えてこの階段をのぼることになろうとは、予約の段階で知らなくてよかったです(2度と嫌です) 息切らしながら辿り着いたそこは、ほぼ漫画喫茶のようなせまーい個室。。ベニヤ板一枚の壁で隣と隔てているので、全てが聞こえます。あえていいませんが、人が発する全ての音が聞こえるのです笑 部屋のサイズはまさに畳一畳分。私で足がギリギリ伸ばせる程度。大きな男性を何人か見かけたけど、彼らは果たしてどうやって寝ているのかと気の毒にすらなりました。 トイレもシャワーも男女共同で、落ち着くには程遠い雰囲気のこのホステル。でもラウンジにはブッダやガネーシャがいたり、枕元にバガヴァットギーター(ヨガの教典です)が置いてあったりと、ところどころにヨガを感じさせます。 ヨガクラスのポスターも貼ってある。聞けばヨガスタジオも経営しているようでした。ヨガにご縁があるわーと嬉しくなったのですが、今回は時間が合わずこのスタジオへはいけなかったので次回必ず行くつもりです。 そして慈善活動も行っていて、宿泊するだけでホームレスの人の援助にもなることがわかりました。そう思ったら、多少高くても払って良かった、居心地が良いとは言えないけれど泊まってよかったとすら思えたのです。 ニューヨークは、コロナを経てホームレスが増えて治安が以前より悪くなっているそうです。 これはアメリカに限らずで、カナダやヨーロッパの友人からも同じように忠告されました。 中学生の門限の如く、暗くなる19時には帰宅する日々だったので危ない目に遭うことはありませんでしたが、それでも以前とは違う空気は十分に感じました。 コロナを経て変わったものは、私の今回の旅の1番の目的であるヨガも同じです。 ニューヨークには、私が学んだイシュタヨガのメインのスタジオがあります。イシュタのスタジオもコロナを経て一時期はクローズしていました。 何度も訪れていた大好きな場所だったのですごく悲しかったのですが、移転して再開した新しいスタジオへ行くことができました。 陽がたくさん入り明るいとっても素敵な空間で、新しい場所でも昔のスタジオの面影が残されていて思わず涙がでました。 コロナでスタジオをもたずに、オンラインのみのレッスンに変えたスタジオも多いようです。 直接訪れたかった私には、とても残念だったのですが、コロナでどこにも行けない頃、そのオンラインにどれほど救われたかはしれません。 そして、現に今私も旅をしながらオンラインでレッスンをすることもできています。 コロナで変わってしまったこと、失ったもの、それはきっとたくさんたくさんあります。 だけれどもきっとそれと同じくらい、いやもしかしたらそれ以上に得られたものもあるはずです。...
足るを知る〜Aiko's Journey〜セドナ編

足るを知る〜Aiko's Journey〜セドナ編

Writer by Aiko Imai(Yoga teacher) セドナでは初めて民泊を利用し、ベルロックというボルテックスの1つのふもとにある家を選びました。立地がよかったのもありますが、その家のオーナーさんが何とヨガの先生でした。これは何かのご縁だわと即決でした。 ついてみると家はとても広くて清潔で最高の空間でした。 オーナーのヘジュンは韓国人で長くセドナに住んでいるとのこと。彼女はとても親切で、観光のことだけでなく妹を心配するお姉ちゃんのように面倒を見てくれました。たよりなく見えたのだと思います。(実際は私より年下でした笑) 近くに買い物に行くとなると、詳しく地図を書いてくれたり、ベルロックにハイキングに行くとなるとおやつや凍らせた水を持たせてくれるくらい親切にしてくれました。 そのベルロックへは歩いては行けると聞いていましたが、実際30分はかかる距離です。 セドナの暑さは思っていた以上。灼熱の中30分歩くのはなかなか厳しいものがあります。 でもラッキーなことにヘジュンのヨガ教室に参加していた生徒さんたちが同じ方向だからと、乗せていってくれました。 ベルロックは4大ボルテックスの一つで、その名の通りベルのような形をしているのが特徴です。男性の上向きのエネルギーが溢れている場所だそうです。 実際にその場所にいくと、内側から力が湧いてくるようなエネルギーを感じました。 私の内側の足りなかったところが、どんどん充電されて満たされていくような心地よさでした。 登り始めると、途中までは私のような初心者でも簡単に行くことができたのですが 途中から急に険しくなりました。遠くからみていると簡単そうに見えた斜面は、近くで見るとただただ命の危険を感じるほどの急斜面でした。 結局中腹あたりで、目一杯充電し、太陽礼拝をしたあと帰路につきました。 太陽礼拝できて最高に気持ちよかったのですが、それを上回る暑さで早めにギブアップしました。 帰り道がまたさらに灼熱でとてつもなく辛かったです。真夏に行くことはお勧めしません笑 ある日、ヘジュンに愛子の肌はどうしてそんなに乾燥しているのかときかれました。 私はもともと乾燥肌で、湿気の多い日本でも乾燥していたのにさらに湿度の低いアメリカでは日焼けのダメージもあり、さらなる乾燥に悩まされていました。 彼女は「そのままじゃダメ!今日はこれを使って!私も乾燥がひどかったけど、これを使ってよくなったから本当におすすめ!」 と自分の使っている化粧品を全部持ってきてくれました。 その数なんと9個笑!!! 洗顔後の一通りのスキンケアだけでそんなに使っているそうです。 実際使ってみると、化粧水がぐんぐん入ります。つけてもつけてもすぐ浸透する。 喉がひどく渇いているときのように入れても入れても足りないのです。 あまりの渇きっぷりに、ヘジュンがびっくりしていました(笑) 実際持っていた保湿をケチりながら使っていたことは自覚していました。 その時ヘジュンから言われた一言。 保湿はケチってはいけない。私たち世代はとくに! 美容大国韓国のヘジュンに言われると説得力しかありません。 彼女は片道1時間かけて、わざわざその化粧品を買いに連れて行ってくれました。 サロン専売の化粧品らしく、日本でも取り扱いがないそうです。...
Yoga on the Rocks〜Aiko's Journey〜コロラド編

Yoga on the Rocks〜Aiko's Journey〜コロラド編

Writer by Aiko Imai(Yoga teacher) 世界のヨガスタジオやヨガのレッスンを受けに行くことが、今回の旅の目的のひとつでもあります。 世界中のヨガスタジオやイベントで気になるものを見つけては、いつか行けるようになる日を夢見ながら行きたいリストを作っていました。 その中でも一番行きたかった場所が、コロラド州デンバーのレッドロックスでした。 ここは、インターネットで世界のヨガを検索していてたまたま見つけました。 岩と空しかない大自然の中でヨガをするたくさんの人たち。 もうまさに一目惚れ。その写真を見た瞬間、その景色に心をもっていかれたのです。 実は同じような一目ぼれは以前にもありました ニューヨークのタイムズスクエアで、毎年夏至の日(今では国際ヨガの日ですね)に行われるヨガです。 あの時も雷にうたれたように一目ぼれをして、翌年にはニューヨークへ飛んでいきました。 今回はその時よりもさらにさらに強く惹かれました。 なんなら今すぐにでも飛んでいきたい。しかし世はコロナ真っ最中。。。。。 頭では無理だとわかっているのになんとも苦しい気持ちでいっぱいでした。 そんな中幸運だったのは、友人がコロラドに住んでいたことです。 すぐにメールしてコロナが明けたらここへ行きたいと伝えました。 あれから2年。まさかこんな形で叶う日が来るなんて、自分でも思っていませんでした(笑) 一目ぼれの大好きな彼(?)にようやくようやく会いに行ける! ほとんどの方は、この高ぶる気持ちをわかってくれるはずです。 案の定、前の日は興奮して眠れませんでした。 友人宅から車で1時間半ほどかかるらしく、良い場所がとれるようにと早めに出発してくれました。4時に出発したので着いたのは6時前。まだ朝日も昇る前でした。 レッドロックスはデンバーの街から車で30分ほど上がっていった場所にあり、岩場に作られた野外コンサートホールです。標高2,000mほどの場所にあって、広い空が広がり遠くにデンバーの街並みが見えます。 歴史ある場所で、かつてはビートルズもここでコンサートをしたそうです。 音楽好きな方は、歴史を展示している場所もあるので楽しめると思います。 入口から会場に続く道を歩いているとき、まさに彼に会える前にドキドキしているような感覚でした。 岩場の横の階段を少し下っていくと急に景色が開けて、会場となる観客席の一番上のあたりに出ます。そこからの景色はとにかく圧巻です。 見渡す限り大地と空しかない。まずはその広大さに言葉を失いました。 そしてその地平線から朝日が徐々に昇ってくる様子をみていると、胸もいっぱいになり自然と自分の奥のほうから涙があふれてきました。 言葉にできないってこういうことなんだろうな。 さて、ひとしきり感動したのですが忘れてはいけません。ここからが本番です(笑) ほぼ一番乗りに近かったので、まずは一番見晴らしのいい特等席を押さえました。 朝日が昇り、徐々に明るくなってくるにつれて人がだんだんと集まってきました。...
"A Colorful Life with New Experiences"~Aiko's Journey〜サンフランシスコ編

"A Colorful Life with New Experiences"~Aiko's Journey〜サンフランシスコ編

Writer by Aiko Imai(Yoga teacher) 今回の世界一周は東周りでアメリカからヨーロッパ方面に向かう予定です。 アメリカ最初の目的地はサンフランシスコ。 アメリカには何度も来ているけれど、サンフランシスコは初めてでした。 ここには知り合いがいないので当たり前ですが、すべて自力で調べて行動するのみ。 サンフランシスコ空港に降り立った瞬間からすべてが初めての体験です。   まず空港からホテルに向かうところでいくつかの壁にぶちあたりました。 インターネットの情報では空港からシャトルバスがあるとかいてあるのにどれだけ探してもない。 うろうろしながら調べていると、どうやらコロナの間に廃止されてしまったようでした。 そうなると空港からホテルまでUberが簡単だと案内されたのですが少しでも節約しなければいけません。 最寄り駅までいってからUberに乗ることにしました。   そこでまた次の壁が現れます。駅の自販機での電車のチケットの買い方がとにかくわかりづらいのです。 英語のせいもありますが、アメリカ人旅行客ですら困っているほど。 この時はたまたまとても親切な駅員さんがいて対応してくれたので助かりました。 たいていの場合は、ほとんど駅員さんはいませんしノータッチです(笑)   ようやく電車にのって最寄り駅にたどり着きました。 そしてついにUberを呼んだものの、待ち合わせ場所がわからない始末。 地図を読めるほうだと自負していましたが、今後は撤回しようと思います(笑)     こうして通常の2倍くらいの時間をかけてようやくたどり着いたホテル。 ホテルといってもホステルです。 今回は節約もあり、初めてドミトリータイプに宿泊することにしました。 若い頃かたくなに拒んできたドミトリーに、まさかこの年で泊まることになるなんて人生は本当に面白いです。   チェックインして、部屋の鍵とベッド番号を与えられました。 私の部屋は4人部屋でスウェーデン人の女の子2人と、オーストラリア人の女の子と同室でした。どんな風に接するのかすらわからず挙動不審な私でしたが、彼女たちは慣れているのでフレンドリーに話しかけてきてくれました。  ...
シンガポールからマレーシアへ〜Aiko's Journey〜

シンガポールからマレーシアへ〜Aiko's Journey〜

Writer by Aiko Imai (Yoga teacher) 旅のスタートは、7月の中旬からシンガポールとマレーシアへ行き東京を経て再び7月31日に日本を出発しました。9月中旬まではアメリカ各地を転々とする予定です。 1年に2回は海外旅行へ行っていたのはコロナの前のこと。 英語も、海外旅行に必要なものも、大好きな海外の空港の匂いもほとんど忘れていました。     最初に降り立ったのはシンガポール。 ヨガの先輩のご自宅にお邪魔させていただきました。     久しぶりの海外一人旅です。再び旅を始めるにあたり、 知っている人がいること、日本語を話せること、英語圏であること、治安がいいこと、清潔なこと… これほどリハビリに適した所はなかったと思います。     聞いてはいたけれど物価の高さにはびっくりしました。シンガポールの初任給の高さや、家賃の高さにも。 初任給はなんと60万円だそうです。。 日本という小さな国の基準にがちがちになっている自分を、徐々に大きな視野へとアジャストしていくような感覚でした。 日本なら、こうなのに。日本より〇〇。 どうしても出てきてしまう日本というワード。何かにつけて比べる自分がいました。 そんな自分に気付けたのも外に出たからこそですが、旅を続けていくうちになくなっていくかなと思いつつ、次の国マレーシアへ。     シンガポールからマレーシアまでは、ちょうど東京と名古屋までくらいの距離です。そんなに近いのに、街中の雰囲気はガラッと変わります。 恥ずかしながら、マレーシアがあれほどまでに多民族で多宗教とは知りませんでした。     マレー系、中国系、インド系、その他。 街にいても、電車に乗っていても、いろいろな人がいるのでもはや自分がどこにいるのかわからなくなるようでした。 街の色も色々で、中国にいるかと思ったらインドにいる、インドにいるかと思ったらまた別の国にいる。...